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ブログ・ジャーナリズム―300万人のメディア

ブログ・ジャーナリズム―300万人のメディア

湯川 鶴章

ブログ・ジャーナリズム―300万人のメディア

定価: ¥ 1,575

販売価格: ¥ 1,575

人気ランキング: 256973位

おすすめ度:

発売日: 2005-10-15

発売元: 野良舎

発送可能時期: 通常24時間以内に発送



アルファ・ブロガーらによる 2005 年の自由な対談
アルファ・ブロガーらによる対談集である.出版されてからすでに 2 年,そのあいだにブログは急速に普及して,本書の内容は現在の日本の状況にはあわなくなってしまった.また,対談中心であるために,いささか内容がうすいという印象がある. さらに,章のタイトルは対談の内容からははずれている.対談を無理に 20 ページくらいずつ切ってタイトルをつけているという印象をうける.



タイトルはブログにフォーカスしているが,最初の何章かは新聞や新聞記者の批判が中心になっている.むしろ,この部分は現在でもふるくなっていないので,興味がもてる.



メディア・リテラシーの格好の教材。ジャーナリストがブログを使い始めた。そこで見えてくること。
ジャーナリストが、あるいはジャーナリストたらんとする志を有する人が、ブログを使う。それによってわかったこと、見えたこと。それが、鼎談の収録という形でまとめられた書物なのである。



昨年の夏から秋にかけてという時期に語りおろされたことであり、後に振り返った時に、ああ、あの時にはああだった。ということの記録として、実に、興味深い。



また、ニュースというものがどのような工程で作られているのか、記者という人たちがどんな思いでその仕事をとらえ、その仕事に取り組んでいるのか。このような一冊にまとまっていないと窺い知れない世界がつかめる気がする。



マスメディアによるニュースに接する際に、ここで語られたことを踏まえて接するのか、そうでないのか。ずいぶんと世界のとらえ方が変わってくるだろう。



これから、新聞はどうなるのか、地方紙はどうなるのか、マスコミはどうなるのか、ジャーナリストはどうするのか。そのような展望が語られており、ヒントも多い。また、巻末のブログへのリンク集など、この分野に馴染みのないぼくには、良いナビゲータとなっていると思う。



この本は、タイトルが示す通りで、ブログ&ジャーナリズムに範囲が限定されている。mixiのようなSNSとの関係が語られていない。あるいは、社会運動・政治運動というものは取材対象として語られているけれども、そのような動きによるジャーナリズム自体への影響も明示的には語られていない。



鼎談の語り手たるジャーナリストたちにより、このあたりがどのように捉えられているのか、興味深いところでもある。



ブログがジャーナリズムと呼ばれる日は来るか?
第一部は新聞界とブログの両方に詳しい、ネットの世界では有名な三人の現役または元記者が、ブログ・ジャーナリズムの可能性について議論した座談会記録。ジャーナリズムとしてのブログの捉え方については、決して三人の意見が一致しているわけではなく、興味深いやりとりが繰り広げられている。



ただ、ブログと比較している「ジャーナリズム」が実際はほとんど新聞のことを指しているのが、気になる。ジャーナリズムにはテレビもラジオも週刊誌もあると思うのだが、そこまで議論の幅が広がっていない。参加者の経歴を考えればやむを得ないかもしれないが、ジャーナリズムをもう少し大きく捉えても良いのではないであろうか。その点を第二部の別の座談会記事がある程度補完しているが、ページ数が少ないのが残念だ。



いずれにしても、著者の一人である藤代氏が言うように「ネットのコミュニティーというのは、まだまだ分断されている。だからマスに影響しない。」というのが現状だろう。今のところはまだ狭い付き合いの仲良しクラブ的な要素の強いブログ界が、ジャーナリズムとして自他共に認める存在になるには、時間がかかりそうだ。その日が来たときに、改めてブログ・ジャーナリズムを総括してもらいたい。

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